第1章 アルコール症の治療を阻害するもの(8)

「三つの誤解と偏見」

●第三の誤解と偏見:中毒ではなく依存症

中毒という言葉の『中』という字は、『?にあたる』という意味を持ちます。

つまり、中毒とは読んで字のごとく、毒に中(あた)るということです。

フグに含まれているテトラドトキサンという毒素に中る。

鉛や水銀など重金属に中る。

本来はこのように、毒物に中る病気にのみ、中毒という言葉は使われるべきでしょう。

そして、このような病気であれば、確かに適切な解毒の治療を受けられれば、当然治る可能性はあります。

日本では、アルコール中毒、薬物中毒という言葉が、一般的に用いられてきました。

しかし、これらは毒に中る病気ではなく、自らがその薬物に依存する病気なのです。

つまり、これらの病気を正しく表現するには、『アルコール依存症』『薬物依存症』と、呼ぶべきです。

繰り返しますが、アルコール中毒ではなく、アルコール依存症なのです。

言葉というものには、必ず一定のイメージが伴います。

『アルコール中毒』という言葉が持つイメージのためにうまれてしまう、一定期間アルコールを解毒すれば治る、という第三の誤解と偏見が、さらにこの病気の治療途中での脱落に拍車をかけているのが現状なのです。

●最後に

アルコール症の治療に際して、今まで述べてきたような三つの誤解と偏見を正し、アルコール症全体の正しい知識を、患者さんだけでなく、周囲の人々も持つことが大切なのです。

重要なお知らせ

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「三つの誤解と偏見」
●第三の誤解と偏見:中毒ではなく依存症
中毒という言葉の『中』という字は、『?にあたる』という意味を持ちます。
つまり、中毒とは読んで字のごとく、毒に中(あた)るということです。
フグに含まれているテトラドトキサンという毒素に中る。
鉛や水銀など重金属に中る。
本来はこのように、毒物に中る病気にのみ、中毒という言葉は使われるべきでしょう。

そして、このような病気であれば、確かに適切な解毒の治療を受けられれば、当然治る可能性はあります。

日本では、アルコール中毒、薬物中毒という言葉が、一般的に用いられてきました。
しかし、これらは毒に中る病気ではなく、自らがその薬物に依存する病気なのです。
つまり、これらの病気を正しく表現するには、『アルコール依存症』『薬物依存症』と、呼ぶべきです。
繰り返しますが、アルコール中毒ではなく、アルコール依存症なのです。
言葉というものには、必ず一定のイメージが伴います。
『アルコール中毒』という言葉が持つイメージのためにうまれてしまう、一定期間アルコールを解毒すれば治る、という第三の誤解と偏見が、さらにこの病気の治療途中での脱落に拍車をかけているのが現状なのです。

●最後に
アルコール症の治療に際して、今まで述べてきたような三つの誤解と偏見を正し、アルコール症全体の正しい知識を、患者さんだけでなく、周囲の人々も持つことが大切なのです。