Q&A:体験談を繰り返す意味

●Q&A:体験談を繰り返す意味

<質問> 断酒会に参加しても過去の話ばかりです。同じ体験談を繰り返すことに何か意味があるのでしょうか。

<答> アルコール依存症からの回復の第一歩は、自らの酒害を認めることから始まります。しかし、長年の飲酒生活の中で、自分の世間が狭くなればなるほど、自分のみじめな姿を見つめることは困難になります。人間はなかなか自分の否を認めない存在です。特に飲酒しているアルコール症者は、いろいろな物事がうまくいかなくなってしまっていることに対して、心の中で常に他人や自分に対して言い訳をしているのです。その「言い訳」に自分自身もだまされてしまい、現実の姿を見失ってしまったのです。

確かに悲惨な現実を認めることは、誰にとっても難しいことであり、つい現実をゆがめて自分の都合の良いように考えてしまうのが人間の性質です。

しかし、アルコール症からの脱出のためには、自分の酒がどのくらい自分の周囲の人々を苦しめてきたのか。その現実を直視することが大切なのです。過去の酒害の現実を自分がやったことなのだと認め、その中から、なぜ自分は酒をやめなければならない人間なのかを常に問い続けなければなりません。

それができるのが断酒例会での体験談なのです。人の体験を繰り返し聞き続け、自分の体験談を正直に語り続けていく。その中で断酒しなければならない自分に日々気付いていくのでしょう。

過去の体験談を語るのは他人に聞かせるためではありません。体験談を自分自身に向かって語りかけるのです。その中で現実を直視し、日々断酒の決意の新たにしていかねばなりません。

体験談は繰り返し繰り返し聴き続け、語り続けることによって同じ内容であってもその中味が深まっていくものです。その中で「なぜ酒をやめなければならないのか」という理由も変化し、成長していくことでしょう。

また、人間は苦しかった時のことをすぐに忘れてしまう存在でもあります。この時に飲酒再発につながる人が多いのです。過去の酒害を忘れないためにも、常に体験談は必要なのです。過去の体験談を繰り返すなかで、自分の酒でゆがめられた現実を認め、その中から今日の断酒を一日一日重ねていくことが大切です。

断酒会の体験談を拒否する人の多くは、体験談に対して無意識の恐怖を持っています。なぜなら、そこでは認めたくない自らの現実をまともにつきつけられるからです。

そのため、いろいろな理由をつけて断酒会の出席を嫌がるのですが、それでは断酒の本当の決意など生まれてくるはずはありません。

体験談を繰り返す中で、自分の現実を認めるという行為は、勇気と誇りをもった人間にのみ可能なことであり、決して人間としてはずかしいことではありません。

同じ体験談を繰り返し語り続けること、その中で自分の酒害に気付いていくことが断酒新生のために必要なのです。

重要なお知らせ

第3日曜日(合同例会断酒表彰)変更について

●Q&A:体験談を繰り返す意味
<質問> 断酒会に参加しても過去の話ばかりです。同じ体験談を繰り返すことに何か意味があるのでしょうか。

<答> アルコール依存症からの回復の第一歩は、自らの酒害を認めることから始まります。しかし、長年の飲酒生活の中で、自分の世間が狭くなればなるほど、自分のみじめな姿を見つめることは困難になります。人間はなかなか自分の否を認めない存在です。特に飲酒しているアルコール症者は、いろいろな物事がうまくいかなくなってしまっていることに対して、心の中で常に他人や自分に対して言い訳をしているのです。その「言い訳」に自分自身もだまされてしまい、現実の姿を見失ってしまったのです。
確かに悲惨な現実を認めることは、誰にとっても難しいことであり、つい現実をゆがめて自分の都合の良いように考えてしまうのが人間の性質です。
しかし、アルコール症からの脱出のためには、自分の酒がどのくらい自分の周囲の人々を苦しめてきたのか。その現実を直視することが大切なのです。過去の酒害の現実を自分がやったことなのだと認め、その中から、なぜ自分は酒をやめなければならない人間なのかを常に問い続けなければなりません。
それができるのが断酒例会での体験談なのです。人の体験を繰り返し聞き続け、自分の体験談を正直に語り続けていく。その中で断酒しなければならない自分に日々気付いていくのでしょう。
過去の体験談を語るのは他人に聞かせるためではありません。体験談を自分自身に向かって語りかけるのです。その中で現実を直視し、日々断酒の決意の新たにしていかねばなりません。
体験談は繰り返し繰り返し聴き続け、語り続けることによって同じ内容であってもその中味が深まっていくものです。その中で「なぜ酒をやめなければならないのか」という理由も変化し、成長していくことでしょう。
また、人間は苦しかった時のことをすぐに忘れてしまう存在でもあります。この時に飲酒再発につながる人が多いのです。過去の酒害を忘れないためにも、常に体験談は必要なのです。過去の体験談を繰り返すなかで、自分の酒でゆがめられた現実を認め、その中から今日の断酒を一日一日重ねていくことが大切です。
断酒会の体験談を拒否する人の多くは、体験談に対して無意識の恐怖を持っています。なぜなら、そこでは認めたくない自らの現実をまともにつきつけられるからです。
そのため、いろいろな理由をつけて断酒会の出席を嫌がるのですが、それでは断酒の本当の決意など生まれてくるはずはありません。
体験談を繰り返す中で、自分の現実を認めるという行為は、勇気と誇りをもった人間にのみ可能なことであり、決して人間としてはずかしいことではありません。
同じ体験談を繰り返し語り続けること、その中で自分の酒害に気付いていくことが断酒新生のために必要なのです。