アルコール関連社会障害「人間関係の障害」(5)

一般の医師は次のように思っています。

他の患者さんたちは酒を止めるように、
または控えるように注意すると
ちゃんと聞き入れるのに、
この人はいくら親切に忠告しても厳しく注意しても
結局飲んでしまう。

酒よりも自分の身体の方が大切なのは
誰にでもわかる理屈なのに、
この人にはそれができない。

この人は自分の健康さえ守れない、
酒にだらしない、だめな人間だ。

ここでは、医師と患者さんとの信頼関係は全くありません。

そこで、強制退院になったり、
形だけは診察や投薬をされたりしても、
既に医師と患者さんとの信頼関係は
崩壊してしまっています。

家庭内にあっても同じことです。

アルコール症者の妻や子供たちは、
他の家庭と比べて次のように思っているでしょう。

よそのご主人(子供たちにとっては父親)は、
酒を飲んでもうちの主人(父親)のようなことはない。

仕事にさしつかえたり、
家庭に波風が立ったり、
身体を壊したりするような飲み方はしない。

世間一般の人はみんなそうなのに、
何故うちの主人(父親)はそれができないのだろう。

酒さえ控えれば、
あるいは酒さえ止めれば
全ては解決するのに、
いくら言ってもやはり飲み続けている。

この人は自分の家庭さえ守れない意思の弱いだめな人だ。

こうして、アルコール症者は
一家の主人として、また父親としての信頼を
失っていきます。

形だけは夫婦であったり親子であったりしますが、
その内容は失われていき、
家庭内での相互の情愛や信頼関係は崩壊していきます。

職場内においても、全く同じようなことが起こってきます。

飲酒のための遅刻や欠勤などの怠業、
仕事の能率の低下、
その他のミスなどが度重なってくると、
職場の人々との信頼関係はなくなってしまいます。

職場というものは大人の世界ですから、
説教や非難などは直接本人に聞こえないものですが、
おそらく職場の人々は
心の中で次のように思っているに違いありません。

自分も酒は飲むが、
決して仕事にさしつかえるような飲み方はしない。

それなのに、あの人は酒の飲み過ぎで仕事にさしつかえている。

酒さえ控えるか止めればいいのに、いつまでも飲み続けている。

あの人は頼りにならない人だ。
酒にだらしない、意思の弱い人だ。

このようにして、
アルコール症者は職場内でも信頼を失ってしまいます。

仕事中、飲酒のための直接のミスがなかったとしても、
何度も欠勤を重ねたり、
また欠勤がなくても年中行事のように
アルコールの過飲のため身体を悪くして
内科の病院への入院が繰り返されたりすると、
やはり、職場での信頼もなくなってしまいます。

アルコール症者は、
このように日常生活の中で接触するすべての人々、
つまり人間にとって一番大切な人々の間で、
意思の弱いだめな人間として決め付けられ
孤立していきます。

誰からも信頼されないということは、人間にとって耐えられない状況でしょう。

その孤独感や、
受け入れてくれない周囲の人々に対する不平や不満が、
さらにアルコールにのめり込む原因となり、
アルコール症に拍車が掛かるわけです。

このようにして、
アルコール症が進行するのに比例して、
その人の人間関係の内容は失われていきます。

続く 次回は7月6日(木)に公開します。

重要なお知らせ

第3日曜日(合同例会断酒表彰)変更について

一般の医師は次のように思っています。
他の患者さんたちは酒を止めるように、
または控えるように注意すると
ちゃんと聞き入れるのに、
この人はいくら親切に忠告しても厳しく注意しても
結局飲んでしまう。
酒よりも自分の身体の方が大切なのは
誰にでもわかる理屈なのに、
この人にはそれができない。
この人は自分の健康さえ守れない、
酒にだらしない、だめな人間だ。
ここでは、医師と患者さんとの信頼関係は全くありません。

そこで、強制退院になったり、
形だけは診察や投薬をされたりしても、
既に医師と患者さんとの信頼関係は
崩壊してしまっています。
家庭内にあっても同じことです。
アルコール症者の妻や子供たちは、
他の家庭と比べて次のように思っているでしょう。
よそのご主人(子供たちにとっては父親)は、
酒を飲んでもうちの主人(父親)のようなことはない。
仕事にさしつかえたり、
家庭に波風が立ったり、
身体を壊したりするような飲み方はしない。
世間一般の人はみんなそうなのに、
何故うちの主人(父親)はそれができないのだろう。
酒さえ控えれば、
あるいは酒さえ止めれば
全ては解決するのに、
いくら言ってもやはり飲み続けている。
この人は自分の家庭さえ守れない意思の弱いだめな人だ。
こうして、アルコール症者は
一家の主人として、また父親としての信頼を
失っていきます。
形だけは夫婦であったり親子であったりしますが、
その内容は失われていき、
家庭内での相互の情愛や信頼関係は崩壊していきます。
職場内においても、全く同じようなことが起こってきます。
飲酒のための遅刻や欠勤などの怠業、
仕事の能率の低下、
その他のミスなどが度重なってくると、
職場の人々との信頼関係はなくなってしまいます。
職場というものは大人の世界ですから、
説教や非難などは直接本人に聞こえないものですが、
おそらく職場の人々は
心の中で次のように思っているに違いありません。
自分も酒は飲むが、
決して仕事にさしつかえるような飲み方はしない。
それなのに、あの人は酒の飲み過ぎで仕事にさしつかえている。
酒さえ控えるか止めればいいのに、いつまでも飲み続けている。
あの人は頼りにならない人だ。
酒にだらしない、意思の弱い人だ。
このようにして、
アルコール症者は職場内でも信頼を失ってしまいます。
仕事中、飲酒のための直接のミスがなかったとしても、
何度も欠勤を重ねたり、
また欠勤がなくても年中行事のように
アルコールの過飲のため身体を悪くして
内科の病院への入院が繰り返されたりすると、
やはり、職場での信頼もなくなってしまいます。
アルコール症者は、
このように日常生活の中で接触するすべての人々、
つまり人間にとって一番大切な人々の間で、
意思の弱いだめな人間として決め付けられ
孤立していきます。
誰からも信頼されないということは、人間にとって耐えられない状況でしょう。
その孤独感や、
受け入れてくれない周囲の人々に対する不平や不満が、
さらにアルコールにのめり込む原因となり、
アルコール症に拍車が掛かるわけです。
このようにして、
アルコール症が進行するのに比例して、
その人の人間関係の内容は失われていきます。
続く 次回は7月6日(木)に公開します。