アルコール関連社会障害「人間関係の障害」(6)

よく、自分にはまだ仕事も家庭もあるから
アルコールの問題はない、と考えている
アルコール症者がいますが、
その仕事や家庭が残っていたとしても
肝心の中身がなくなっていることが多いわけです。

このように形だけの職場、
形だけの夫婦、
形だけの親子、
形だけの交友関係になっていくのが
この病気の特徴です。

こうして、の中身が崩壊して
形だけのものとなり、
最後には何かのきっかけで
その形さえも失うこともあります。

よく、
ちょっと夫婦喧嘩しただけで離婚されてしまった
というアルコール症者がいますが、
その夫婦喧嘩だけが離婚の原因ではないはずです。

それ以前に、長年積み重なってきた不信感や、
夫婦の関係の崩壊があったはずです。

同じように、
不況だから自分は人員整理の対象にされ
仕事を辞めさせられたと考えている人も、
不況そのものが解雇の本当の原因ではないはずです。

いくら不況だといっても
全員を解雇することはないでしょう。

何故その人が人員整理の対象になったかを考えると、
やはりその背景には長年にわたる
職場内での信用の崩壊があったはずです。

このように、の内容がまず失われていき、
最後には形さえも失ってしまうのです。

しかし、飲酒を続けているアルコール症者は
この事実に気付きません。

逆に、離婚されたことや解雇されたことが
直接の原因のようにして、
さらにアルコールを求めるようになってしまいます。

また、アルコール症が進行する中で、
家庭内や職場内での
いろいろな酒に関する問題が表面化してくると、
アルコール症者本人が自らを反省し
周囲に禁酒や節酒を宣言することもありますが、
その宣言も再飲酒によって必ず破られてしまいます。

逆に、
周囲の人々が酒を止めさせようとして
アルコール症者を責め、
禁酒の約束を無理にさせる場合もあります。

このような、
周囲からの非難や説教などの圧力の中で
アルコール症者は節酒や禁酒を約束するのですが、
その約束は長く続きません。

最後にはやはり同じようなに返ってしまうのです。

続く 次回は7月10日(月)に公開します。

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