院長からのメッセージ4

つらい非難をこえて

「他の人々は不通に飲酒しているのに、なぜあなたにはそれができないのだ」

 これが、世間の人がアルコール依存症の人に対して持つ共通の疑問点であり、心の中で浴びせる非難です。酒にだらしのない、意思の弱い、ダメな人間だと。…しかしこのような非難こそが、人間にとって最もつらいことではないでしょうか。

「なぜあなたは、オリンピック選手のように早く走れないのだ」

 こんなふうに非難されても、人はふつう何の反応もしません。特別な人にしかできないことを自分ができないからといって、別に恥ずかしいことでもないし、むきになって言い訳をする必要もなく、心をさわがせる必要もないからです。

 しかし依存症者が受ける周囲からの非難は、まったく種類が違います。「うちの夫はなぜ…」「ちゃんと育てたつもりなのの、どうしてこんな子どもに…」「なんだって、よりによって自分の妻が…」世間並みにできないのかと責められるのです。

 誰も自分のことを、世間並みでないダメな人間とは認めたくありません。ですから、このような非難に対してむきになって言い訳をしたり、自分をダメな人間だと見なそうとする周囲の人に対して怒りや敵意を感じたりもします。アルコール専門の医師にかかるということ自体、自らをダメな人間だと決定づけられるように感じて、さぞ心の抵抗が大きかったに違いありません。

 世間の多くの人は、そのために尻ごみし、正しい治療を受けることさえできずにいるのです。けれどみなさんは、その壁を乗り越えてここにやってこられ、一日、また一日と通い続ける行動をとっています。自分で決めて、行動しているのです。

 アルコール依存症者は、決して世間の人が考えているような、意志の弱いダメな人間ではありません。

 いくら意志を強く持とうとしても「飲酒がコントロールできなくなっていく」病気なのです。そのために、だんだんと酒が何よりも優先するようになっていたのです。

?

ここから始まる

 治療は、この病気のことを自分自身が受け入れ、ご家族を含めて正しい知識を得ることから始まります

 もう一度言います。みなさんには春秋があります。

 これからの年月を、自分にとって本当に大切なものに気づきながら、味わって生きていきませんか。」

 そのために知っておくと役に立つこと、正直に振り返ることで力になること、練習すればうまくいくことが、いろいろあります。

 ご家族も含めてもう十分、酒のことでつらい思いをしたり、自分の気持ちを必死にいつわったり、責める言葉を投げつけあったりして、苦しんできたはずです。

 そうやって苦しんでいるままでは、もったいないと思いませんか。ご一緒にやっていきましょう。

重要なお知らせ

第3日曜日(合同例会断酒表彰)変更について

つらい非難をこえて
「他の人々は不通に飲酒しているのに、なぜあなたにはそれができないのだ」
 これが、世間の人がアルコール依存症の人に対して持つ共通の疑問点であり、心の中で浴びせる非難です。酒にだらしのない、意思の弱い、ダメな人間だと。…しかしこのような非難こそが、人間にとって最もつらいことではないでしょうか。
「なぜあなたは、オリンピック選手のように早く走れないのだ」
 こんなふうに非難されても、人はふつう何の反応もしません。特別な人にしかできないことを自分ができないからといって、別に恥ずかしいことでもないし、むきになって言い訳をする必要もなく、心をさわがせる必要もないからです。
 しかし依存症者が受ける周囲からの非難は、まったく種類が違います。「うちの夫はなぜ…」「ちゃんと育てたつもりなのの、どうしてこんな子どもに…」「なんだって、よりによって自分の妻が…」世間並みにできないのかと責められるのです。
 誰も自分のことを、世間並みでないダメな人間とは認めたくありません。ですから、このような非難に対してむきになって言い訳をしたり、自分をダメな人間だと見なそうとする周囲の人に対して怒りや敵意を感じたりもします。アルコール専門の医師にかかるということ自体、自らをダメな人間だと決定づけられるように感じて、さぞ心の抵抗が大きかったに違いありません。
 世間の多くの人は、そのために尻ごみし、正しい治療を受けることさえできずにいるのです。けれどみなさんは、その壁を乗り越えてここにやってこられ、一日、また一日と通い続ける行動をとっています。自分で決めて、行動しているのです。
 アルコール依存症者は、決して世間の人が考えているような、意志の弱いダメな人間ではありません。
 いくら意志を強く持とうとしても「飲酒がコントロールできなくなっていく」病気なのです。そのために、だんだんと酒が何よりも優先するようになっていたのです。
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ここから始まる
 治療は、この病気のことを自分自身が受け入れ、ご家族を含めて正しい知識を得ることから始まります
 もう一度言います。みなさんには春秋があります。
 これからの年月を、自分にとって本当に大切なものに気づきながら、味わって生きていきませんか。」
 そのために知っておくと役に立つこと、正直に振り返ることで力になること、練習すればうまくいくことが、いろいろあります。
 ご家族も含めてもう十分、酒のことでつらい思いをしたり、自分の気持ちを必死にいつわったり、責める言葉を投げつけあったりして、苦しんできたはずです。
 そうやって苦しんでいるままでは、もったいないと思いませんか。ご一緒にやっていきましょう。