院長からのメッセージ 7

「言い訳」が生んだ自己イメージ

 人間の心は、自分を守るしくみを持っています。

 自分のことを周囲に受け入れてもらえず、時がたてばたつほど問題は積もっていき、何もかも思い通りにいかないとしたら、そんな状況に長いことおかれるのは、あまりにつらいことです。

 そこで自分を守る方法のひとつが、「言い訳」です。

 人間は、大なり小なり他人の目を意識しながら生きています。他人に受け入れられたいという欲求があるのですから、他人の目を心のどこかで意識するのは当然のこと。

 だから都合の悪い出来事が起こると、それを他人の目からそらすために、人間はよく言い訳をするのです。言い訳には二種類あります。

 その第一は、周囲の人々をごまかしてその場を取り繕うためのもの。

 第二は、自分自身を納得させるための、自分に対するごまかしです。

 たとえば、前夜に深酒をして、どうしても出勤できなくなった朝のことを考えてみてください。

 職場に電話をして、風邪をひいたから、あるいは急用が入ったから、休ませてください、と言い訳します。これが第一の言い訳です。しかし実際は、風邪をひいたわけでもなく急用があるわけでもないことを、本人が一番よく知っています。

 ここで、第二の言い訳が行われます。自分はふだん仕事もまじめにやっているし、いままでの実績もある。このところ残業続きで疲れているのだから、今日ぐらい休んでもいいだろう。

 こうした言い訳は、その場の自分を守るためのものでありながら、結局は事態をさらにまずくしていきます。

 自分ではそれほど気付いていない場合が多いのですが、外に向かって言い訳をするたびに、依存症者は周囲の信用を落とす結果になります。

 同時に、自分を納得させるための言い訳を繰り返すたびに、現実とは違う自分のイメージを創り出していきます。こうした自分への言い訳を常々行っていると、非常に理屈が多い考え方になります。理屈っぽいと言われて、周囲に嫌われてしまったりします。

 それだけではなく、自分の現実がつかめなくなってきます。言い訳の中でできあがった自分のイメージは、現実の問題を否定することから出発しているために、現実の姿とはまるで違うものになっていることが多いのです。

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重要なお知らせ

第3日曜日(合同例会断酒表彰)変更について

「言い訳」が生んだ自己イメージ

 人間の心は、自分を守るしくみを持っています。
 自分のことを周囲に受け入れてもらえず、時がたてばたつほど問題は積もっていき、何もかも思い通りにいかないとしたら、そんな状況に長いことおかれるのは、あまりにつらいことです。
 そこで自分を守る方法のひとつが、「言い訳」です。
 人間は、大なり小なり他人の目を意識しながら生きています。他人に受け入れられたいという欲求があるのですから、他人の目を心のどこかで意識するのは当然のこと。
 だから都合の悪い出来事が起こると、それを他人の目からそらすために、人間はよく言い訳をするのです。言い訳には二種類あります。
 その第一は、周囲の人々をごまかしてその場を取り繕うためのもの。
 第二は、自分自身を納得させるための、自分に対するごまかしです。
 たとえば、前夜に深酒をして、どうしても出勤できなくなった朝のことを考えてみてください。
 職場に電話をして、風邪をひいたから、あるいは急用が入ったから、休ませてください、と言い訳します。これが第一の言い訳です。しかし実際は、風邪をひいたわけでもなく急用があるわけでもないことを、本人が一番よく知っています。
 ここで、第二の言い訳が行われます。自分はふだん仕事もまじめにやっているし、いままでの実績もある。このところ残業続きで疲れているのだから、今日ぐらい休んでもいいだろう。
 こうした言い訳は、その場の自分を守るためのものでありながら、結局は事態をさらにまずくしていきます。
 自分ではそれほど気付いていない場合が多いのですが、外に向かって言い訳をするたびに、依存症者は周囲の信用を落とす結果になります。
 同時に、自分を納得させるための言い訳を繰り返すたびに、現実とは違う自分のイメージを創り出していきます。こうした自分への言い訳を常々行っていると、非常に理屈が多い考え方になります。理屈っぽいと言われて、周囲に嫌われてしまったりします。
 それだけではなく、自分の現実がつかめなくなってきます。言い訳の中でできあがった自分のイメージは、現実の問題を否定することから出発しているために、現実の姿とはまるで違うものになっていることが多いのです。
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