アルコール依存症の治療プログラム
宋神経科クリニックではアルコール依存症治療のために様々なプログラムを行っています。ここでは大きく教育系、ご家族向け、自己洞察系、リラクゼーション系プログラムについて、詳しくご紹介します。
教育系プログラム
認知療法講演会(90分)
アルコール依存症だけでなく、精神的な悩みなどに焦点をあて、主に文化的背景を中心に現代人の漠然とした悩みの元にあるものを明確にしていくための院長講義です。我々はどのような時に怒りや抑うつなどマイナスの感情になるのかを解説し、その理解と対策を図るプログラムです。断酒継続が軌道に乗っておられる方でも、この講義は生き方のヒントや生活においてプラスになることが多いので繰り返し参加される方が多数おられます。
院長講義(60分)
参加者の方々からアルコール依存症からの回復過程の中で直面する疑問や不安の質問をお受けし、それに宋院長が講義形式で回答すしていきます。他の参加者の方々の質問とそれに対する回答を聞くことは、自分自身に置き換えて考えることで断酒やその後の回復のための予習や復習になります。安心して専門治療に取り組み、円滑な断酒生活を送るために多くのヒントを得られるプログラムです。
月曜教室(60分)
アルコール依存症について、教育ビデオ、相談員から基本的な内容(回復プロセス・再発再飲酒・否認・治療の3本柱など)にポイントを絞っての講義、グループミーティングでの分かち合いなど、様々な方法で運営します。アルコール依存症についての正しい知識を吸収し、実際の断酒生活の歩みにも役立てていただくためのプログラムです。
教育セッション(60分)
アルコール依存症を中心とした依存性疾患に対する幅広い講義です。アルコール及びその他の依存症の問題を、身体的・人間関係的・心理的・生活的側面から、スライドを用いて分かりやすく医師が説明し、様々な課題を実感していただくためのプログラムです。
ライフセミナー(60分)
アルコール依存症をはじめ、薬物依存症や摂食障害、うつ病といった病気を抱えた方々、また病気とは言えないが家族関係や人間関係に苦しんでいる方々にほぼ共通した特徴として、自分を大切にできない、自らを生きるのが苦手といった傾向があります。参加者自身が、当事者として自分の生き方について日々を振り返れるような内容のソーシャルワーカー講義です。
健康教室(60分)
「アルコールと~」という形式で、あたま・脳卒中・高血圧・心臓病・肝臓の働きや肝機能障害・膵臓・糖尿病・骨・栄養・食道、胃・睡眠 の12項目をテーマとして設定し、看護師が飲酒による身体障害についての講義をします。断酒の動機付けを図ることと自己の健康管理が継続して出来ることを目的としています。
土曜講義(60~90分)
アルコール依存症だけでなく、その他の依存性疾患や精神的な悩みで来院された方々に対して人間関係やストレスなど、その時々に応じたテーマを設けて行う講義です。講師はケースワーカーが担当しますが、外部から特別講師を招くこともあります。
初診者テキストNo.1、No.2(60分)
通院開始から始まり、全8回×2コース(テキスト№1・№2)で終了します。アルコール依存症についての正しい知識を得ていただくために、アルコール依存症を様々な角度から説明している「アルコール症テキスト№1(1~8章)」「アルコール症テキスト№2(質問と回答)」を教材に使用します。読書会形式でテキストを読み進めていき、最後に相談員から解説と説明を加えることで、それらの意味を深く読み取るお手伝いをします。
初診者課題設定ミーティング(60分)
通院開始から始まり、全6回で終了します。テーマを設けて、それに基づく酒害体験談を語っていただきます。語ることが初めての経験という方々も多いので、看護師が司会進行役を務め、語りやすいようにお手伝いしながらすすめていきます。
初診者ワーク(60分)
通院開始から始まり、全6回で終了します。飲酒当時の自分や、断酒生活の中での自分について、自らが具体的に振り返り考えることが出来るように、チェックシートを活用します。全6回終了された時点で、今後の断酒生活へのヒントとして役立てていただくために、自己チェックされたチェックシートを一冊にまとめて修了者へお返しします。
自己洞察系プログラム
アルコールグループ:男性のみ(60分)
アルコール依存症からの回復は、自らの酒害を認めることから始まります。10名前後の少人数で、自らの酒害体験談を語っていただきます。自助グループ形式で、司会は参加者の方々での持ちまわりとし、発言者への批判やコメントをしないことが原則となっています。
女性グループ:女性のみ(60分)
女性だけのグループミーティングの場です。テーマを設定し、相談員が進行役を務めます。
サタデーグループ(60分)
就労を継続しながら、土曜日のみの通院で治療を継続されている方々を対象にしたグループです。テーマを設定し、相談員が進行役を務めます。
テーマミーティング:男性のみ(60分)
過去の飲酒生活を振り返るとともに、ライフサイクルでの課題や自分という人間、人生や生活をさまざまな角度で洞察できるようなテーマを設定し、相談員が進行役を務めます。断酒を基礎に生きがいをもって生き生きと生活するヒントを見つけています。
スペシャルグループ:男性のみ(60分)
アルコール依存症の回復プロセスの中で、時に再発・再飲酒があります。「再飲酒特別防止プログラム」として、繰り返される再飲酒の事実を自分のこととして受け止め、語り分かち合います。相談員と基本的な知識を確認しながら、生活の中での断酒対策を具体的に見つけていきます。
もくよう朝の会:男性のみ(60分)
集団療法が苦手な方や、他の医療機関との通院の兼ね合いで時間に限りのある方々などを対象にしたプログラムです。相談員が進行役を務め「しらふの自分」をテーマに話していただきます。
元町倶楽部(90分)
断酒生活が生活習慣として軌道に乗り、飲まない生活が自然となった方々が、これまで共に一生懸命通院し病と戦ってきた仲間達と交流しあえる場です。
断酒会を知る会・AAを知る会(60分)
アルコール依存症の回復に欠かせないものとして、自助グループがあります。これらの会では、まだ自助グループに参加されたことのない方々のために、すでに参加されている方々に司会進行役を持ちまわりでしていただき、実際の例会やミーティングを体感できる機会として開催しています。そこから、地域の自助グループに参加するための足がかりとなるよう働きかけています。
院内例会(90分)
アルコール依存症で通院している方々全員が参加する院内断酒例会です。小グループと違い、人数が多いことによる良い意味での緊張感があります。その中で他の方々の体験談を聴くことや、参加者の前に出て自らの酒害体験を語ることを通して、自分と向き合うことが出来ます。そして、酒害をより一層認識し、断酒の動機を更に深めていくことにつながります。相談員が進行役を務めます。
合同例会、断酒表彰(120分)
月に一回のこの例会では、断酒生活を何年も続けておられる方々や、家族の立場の方々、また3ヶ月・6ヶ月・1年・・・と断酒の節目を迎えられた方々の体験発表を聴いていただける貴重な時間です。また、最後の時間には、その月に断酒の節目といわれる、3ヶ月・6ヶ月・1年・2年・・・・・10年を迎えられる方々の断酒表彰を行います。断酒生活の励みとして、皆さん楽しみにしておられます。
*健康教室・初診者課題設定ミーティング・初診者ワーク・月曜教室については、教育的内容に加え、自己洞察の時間も設定しています。
家族のみ参加するプログラム
家族教室、初診者家族教室:初診者家族向け(90分)
アルコール依存症者の家族は、悩み、傷つき、疲れていても、その体験を客観視することが困難です。そこで、この教室では「アルコール依存症を病気と理解するために」「家族を巻き込む病・巻き込まれの正体」という視点で、正しい知識を伝達する講義形式と、体験を共有化することによって孤独感から開放されることを目指す意味でのミーティング形式で行います。その中から家族の対処法を学び、実際に依存症者との関係を正しい方向に導いていけるように働きかけていきます。1クール12回の設定で、継続参加できることを重要視し参加頻度は個々様々です。相談員が担当します。
共依存グループ:家族教室終了後(90分)
アルコール依存症者や他の依存症者の妻(または夫)は、その依存症者を支えたり、問題を肩代わりしたり、言動に振り回されたり、巻き込まれたりする関係にはまり込んでしまいます。このような方々を共依存的な人、重症の場合は共依存症者と呼びます。不健康な生活や、異常な状況を何とか改善しようと葛藤しているこれらの方々を対象にグループで援助していく場です。相談員が担当します。
親グループ:家族教室終了後(60分)
アルコール・薬物依存症や他の依存を抱えている子供を持つ親のためのプログラムです。参加者は親の視点や自分自身としての視点で語っていただきます。私=親の価値観や物事の捉え方などを自己洞察しながら親子の関係、子供の問題と向き合います。相談員が担当します。
家族SST(90分)
依存症者の家族は日々の生活のなかで、アルコール依存症者をはじめとした周囲の人たちを相手にうまくコミュニケーションをとれなかったという経験をしています。そこでこのプログラムでは「SST(社会生活技能訓練)」という技法を使って、自分の気持ちや希望を相手にうまく伝えるなどの対人技能を練習し磨いていくことを目的としています。
実際に困っている生活場面をロールプレイで再現し、参加している仲間やスタッフの助言をもらったり、いいところを誉めてもらいながら、よりよいやり方(対処)を具体的に練習します。安全な場での練習を通して、それぞれの生活の場でも具体的、実際的に行動できるようになれます。相談員、看護師が担当します。
合同家族グループ(90分)
アルコール依存症に対する社会の無理解や偏見によって、アルコール依存症者の家族は自分の悩みや苦しみを誰にも相談できないまま一人で抱え込み、辛い思いをされています。そこでこのグループでは、様々な回復段階や立場にある家族の方同士が、一つのグループでこれまでの苦労や苦しみを語り合うことを通して家族の孤立感を癒すことを目的としています。
安全な場で、自分のことを自分の言葉で安心して語ることを通して、心の重荷を整理したり降ろせるようになります。更に、同じような苦労をしてきた仲間と出会うことで、共感の中から希望や自信が得られます。相談員が担当します。
日曜家族会(90分)
依存症者の家族は、定期的に自助グループなどに参加し、共通の悩みやしんどさを持つ仲間と交流し支え合う必要があります。ここでは月一回家族の集いを開催して、再び不健康な状況に戻らぬよう自己点検したり、勇気と自信を回復するためのお手伝いをしています。自助グループ形式で、相談員が進行役を務めます。
泉の会(120分)
依存症者である夫を亡くした妻達のグループです。
リラクゼーション(実践)系プログラム
アルコール依存症者が、断酒生活をスタートし突き当たる壁の一つに「これまで飲んでいた時間をどう過ごしたらいいのか分からない」と、空白の時間に非常に苦悩されます。それまでなら飲酒によって一時の解決を見出していた方法も、断酒によって違う習慣、対処法を身につけていく必要があります。しかし、一般社会では身近な家族でさえも、この病気に対しての誤解や偏見が多く、習慣を変えていくことの困難さを体験せざるを得ないのが実際です。そこで、安全な場所で、飲まない習慣の体験であったり空白の時間への対応として、リラクゼーションプログラムを提供しています。飲まずに取り組むことがイメージできなかった方々も、安全な場所で安心できる仲間とともに体験することは、成功の体験やイメージ化に役立っています。
基本的に、教育・洞察系のプログラム(特に初診者プログラム)を優先した中で参加可能なものを活用していただきます。
ヨガ教室
1クール1時間×2回実施のヨガ
ハンドワーククラブ
手作業での物づくり(羊毛、染物、折り紙など)
ABCサロン
外国人講師との交流で英会話になじむ
ゆうゆうくらぶ
お茶とお菓子でしらふの時間を過ごす体験
水彩画教室
水彩画
粘土工作教室
割り箸を使っての工作や粘土細工
クリエイティブクラス
キーホルダーやコースターなどオリジナルにペイントして作品つくり
書道教室
書道
グリーティングカード
オリジナルカードつくり
卓球倶楽部
卓球
カラオケクラブ
カラオケ
デイケア夕食会
単身者で、自助グループ参加の助けとしても活用
完全登録制