院長からのメッセージ 24

自由にならないこと

 人には、自分の自由にならないことが、いろいろありますね。

 天候は自由になりません。気象だけでなくさまざまな災害も含めて、自然現象というのは本来、私たちの自由にはならないものです。

 社会情勢や経済の流れも、私たちの自由になりません。景気が悪かったり、物の値段が上がったことに腹を立ててみても、よけい嫌な気分になるだけです。

 日常のさまざまな出来事も、私たちの自由にならないことがたくさんあります。急いでいるときに事故で電車が遅れるかもしれないし、自分自身が事故にまきこまれることもあります。

 他人が自分に対してとる行動も、私たちの自由にはなりません。不親切な態度をとられることもあるし、機嫌の悪い相手にぶつかることもあります。

 家族の気持ちや行動も、自由になりません。配偶者や子どもが経に自分の期待通りの態度をとることなど、あり得ないのです。

 自分が感じる時間の流れも、自由になりません。皆さんがかつて酔っていた間は時間がまたたくまにすぎていったかもしれませんが、アルコールがなくなってみると空白の時間に直面します。どうしてよいかわからない時間、何かについて頼っていたものをなくした時間というのは、とても長く感じられるものです。

 さらに自分自身の体も、決して自分の自由にはなりません。心臓の動きも、胃腸の動きも自分でコントロールすることはできないのです。

 ところが長い年月「うまくいかないこと」「思い通りにならないこと」に対して酒を飲むという手段をとっていると、物事は自分の自由にはならないということを忘れていたり、ほとんど学んでいない場合があるのです。

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眠れない、体の調子が悪い…

自由にならにことの一つのとして、よく問題になるのが睡眠です。アルコールによる脳の変化で、断酒後2年ぐらいはろくに眠れないのがふつうのこと。

 ところが「睡眠というものは、スパッと寝入って、ぐっすり眠るもの」と思いこんでいます。眠りなど、もともと自分の自由にならないものなのに、眠れないことを気に病んでしまうのです。

 心身の健康についても同じです。せっかく断酒したのにあちこち体の調子が悪いと言って嘆く人がいますが、これはしかたのないことです。

 アルコールは痛みをとめる麻酔薬のような効果があります。その麻酔薬で長年、体の不調をごまかしてきたのですから、断酒後にそれが表面化します。本来は、体の故障があれば痛みや不快感によって知らせてくれるのですが、今まではアルコールがそれを邪魔していたわけです。

 酒を断ったことで、体の故障を知らせるサインがようやく受け取れるようになったのです。具合が悪いことを嘆いて「こんなことなら飲んだ方がまし」と思うのではなく、一つしかない身体ですから、根気よくいたわって、故障を治していく必要があるのです。

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重要なお知らせ

第3日曜日(合同例会断酒表彰)変更について

自由にならないこと

 人には、自分の自由にならないことが、いろいろありますね。
 天候は自由になりません。気象だけでなくさまざまな災害も含めて、自然現象というのは本来、私たちの自由にはならないものです。
 社会情勢や経済の流れも、私たちの自由になりません。景気が悪かったり、物の値段が上がったことに腹を立ててみても、よけい嫌な気分になるだけです。
 日常のさまざまな出来事も、私たちの自由にならないことがたくさんあります。急いでいるときに事故で電車が遅れるかもしれないし、自分自身が事故にまきこまれることもあります。
 他人が自分に対してとる行動も、私たちの自由にはなりません。不親切な態度をとられることもあるし、機嫌の悪い相手にぶつかることもあります。
 家族の気持ちや行動も、自由になりません。配偶者や子どもが経に自分の期待通りの態度をとることなど、あり得ないのです。
 自分が感じる時間の流れも、自由になりません。皆さんがかつて酔っていた間は時間がまたたくまにすぎていったかもしれませんが、アルコールがなくなってみると空白の時間に直面します。どうしてよいかわからない時間、何かについて頼っていたものをなくした時間というのは、とても長く感じられるものです。
 さらに自分自身の体も、決して自分の自由にはなりません。心臓の動きも、胃腸の動きも自分でコントロールすることはできないのです。
 ところが長い年月「うまくいかないこと」「思い通りにならないこと」に対して酒を飲むという手段をとっていると、物事は自分の自由にはならないということを忘れていたり、ほとんど学んでいない場合があるのです。
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眠れない、体の調子が悪い…
自由にならにことの一つのとして、よく問題になるのが睡眠です。アルコールによる脳の変化で、断酒後2年ぐらいはろくに眠れないのがふつうのこと。
 ところが「睡眠というものは、スパッと寝入って、ぐっすり眠るもの」と思いこんでいます。眠りなど、もともと自分の自由にならないものなのに、眠れないことを気に病んでしまうのです。
 心身の健康についても同じです。せっかく断酒したのにあちこち体の調子が悪いと言って嘆く人がいますが、これはしかたのないことです。
 アルコールは痛みをとめる麻酔薬のような効果があります。その麻酔薬で長年、体の不調をごまかしてきたのですから、断酒後にそれが表面化します。本来は、体の故障があれば痛みや不快感によって知らせてくれるのですが、今まではアルコールがそれを邪魔していたわけです。
 酒を断ったことで、体の故障を知らせるサインがようやく受け取れるようになったのです。具合が悪いことを嘆いて「こんなことなら飲んだ方がまし」と思うのではなく、一つしかない身体ですから、根気よくいたわって、故障を治していく必要があるのです。
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