院長からのメッセージ29

自助グループから離れてはいけない理由

 なぜ自助グループから離れてしまうと、飲酒の危機がやってくるのでしょうか。

 皆さんの中には、治療の場につながって断酒を数週間続けたところで、こう言い出す人がけっこういます。

「今まであんなに飲みたかった酒だが、今はもう飲みたい気持ちがなくなった。これでもう大丈夫。今後の断酒継続に自信がある」

 たしかに、離脱症状もおさまって、体調も気分もよくなれば、自身が湧いてくるのもわかります。

 けれど、これは見かけ上の安定した状態にすぎません。

 この時期というのは、山積みになっているいろいろな問題を棚上げして、治療に専念しているので、多くのストレスから逃げているのです。医療機関では、断酒のために集まっている人たちの中で守られています。家族も、やっと治療につながったということで、皆さんが気づかないところでいろいろと気を遣っていることでしょう。

 しかしみなさんはこれから、それぞれの家庭、地域、社会の中に帰っていきます。長年の飲酒生活の間に、未解決のまま放置してある問題は一般の人に比べてずっと多いはずです。そんな中に、そもそも問題を解決することが苦手になっている人がしらふになって帰っていくわけです。

 家庭内の問題、復職後の問題、周囲のさまざまな人たちとの関係…1つや2つの障害であれば、なんとか我慢してしらふで乗りこえられたとしても、たくさんの嫌なことや、自分が解決しなければならない問題、複雑すぎてどう整理していけばよいのかわからないような問題に次々にぶつかったとしたら、どうなるでしょうか。

 さらに断酒後1、2年は、慢性的な離脱症状とでもいうべき、精神的・身体的に不安定な状態が波のように繰り返し襲ってきます。イライラ、気分の著しい同様、衝動性、不機嫌、抑うつ状態、不眠…。この時期には、判断力がなくなったとか理解力が乏しくなったという訴えも非常に多いものです。

 皆さんは今まで長いこと、深いや苦痛に直面したり、自ら決断を迫られるような問題に出会うと、飲酒するというパターンで過ごしてきたはずです。いわば「条件反射的な飲酒欲求」があるのです。

 ですから一時期に安定した状態が続いても、危機はまたやってくるという覚悟が必要です。

重要なお知らせ

第3日曜日(合同例会断酒表彰)変更について

自助グループから離れてはいけない理由
 なぜ自助グループから離れてしまうと、飲酒の危機がやってくるのでしょうか。
 皆さんの中には、治療の場につながって断酒を数週間続けたところで、こう言い出す人がけっこういます。
「今まであんなに飲みたかった酒だが、今はもう飲みたい気持ちがなくなった。これでもう大丈夫。今後の断酒継続に自信がある」
 たしかに、離脱症状もおさまって、体調も気分もよくなれば、自身が湧いてくるのもわかります。
 けれど、これは見かけ上の安定した状態にすぎません。
 この時期というのは、山積みになっているいろいろな問題を棚上げして、治療に専念しているので、多くのストレスから逃げているのです。医療機関では、断酒のために集まっている人たちの中で守られています。家族も、やっと治療につながったということで、皆さんが気づかないところでいろいろと気を遣っていることでしょう。
 しかしみなさんはこれから、それぞれの家庭、地域、社会の中に帰っていきます。長年の飲酒生活の間に、未解決のまま放置してある問題は一般の人に比べてずっと多いはずです。そんな中に、そもそも問題を解決することが苦手になっている人がしらふになって帰っていくわけです。
 家庭内の問題、復職後の問題、周囲のさまざまな人たちとの関係…1つや2つの障害であれば、なんとか我慢してしらふで乗りこえられたとしても、たくさんの嫌なことや、自分が解決しなければならない問題、複雑すぎてどう整理していけばよいのかわからないような問題に次々にぶつかったとしたら、どうなるでしょうか。
 さらに断酒後1、2年は、慢性的な離脱症状とでもいうべき、精神的・身体的に不安定な状態が波のように繰り返し襲ってきます。イライラ、気分の著しい同様、衝動性、不機嫌、抑うつ状態、不眠…。この時期には、判断力がなくなったとか理解力が乏しくなったという訴えも非常に多いものです。
 皆さんは今まで長いこと、深いや苦痛に直面したり、自ら決断を迫られるような問題に出会うと、飲酒するというパターンで過ごしてきたはずです。いわば「条件反射的な飲酒欲求」があるのです。
 ですから一時期に安定した状態が続いても、危機はまたやってくるという覚悟が必要です。